ダイアグラムに示された様な転回形(ルート以外のコード構成音が最低音として指定されたコード)を使うことにより、印象的なベールライン、音の動きを作り出すことができます。ダイアグラム中の数字は左手指番号で人差し指〜小指の順です。尚親指はT(thumb)で示します。
前回に引き続き
・コード進行の中で実践的に転回形を使ってみる。
・普段あまりやらない指使いにチャレンジしてみる。
この2点を目標にエクササイズを考えてみました。
今回はG Majorのコード進行にチャレンジ!
[e.g.01]はG Majorのダイアトニックコードを中心にセカンダリードミナントコード(この場合はE7、B7がそれにあたります)を取り混ぜた良くあるコード進行です。
上記のコード進行を元に、ルート以外の構成音をベースに置いて、メロディックなラインを作ってみます。今回はトップの音をベースラインとは逆方向に動かすなど印象的な音の動きを意識してみました。最後のF#dim7はD7の代理コードでD7(b9)/F#と同じ構成音です。
不必要な音の重複を避けて4声でボイシングしてありますので、フィンガーピッキングでチャレンジしましょう。
最低音を親指、以下低い順から人差し指、中指、薬指と割り振ります。
下段最初の2小節、G→B7/F#→Em→E7/G#について指の動きを説明します。
Gの押さえ方に注意してください。
(TAB参照)6弦3フレットは人差し指でもオッケーですが親指で押さえた方が次のB7/F#コードへの動きが楽になると思います。
B7のルートは5弦2フレットのBですが、B7/F#では6弦2フレットのF#が最低音です。
ここでの薬指、小指の形をキープしたまま1フレット上げれば次のEmの形ができます。
通常のEmとは押さえ方が違いますが、親指で6弦開放、以下4〜2弦を弾けば下からE、G、B、E、つまり開放弦を使ったEmと同じボイシングです。B7からだと写真の押さえ方の方が指の動きも音色的にもスムーズに感じるのですが、次のE7/G#に行く際に難しく感じるかもしれません。[e.g.02]では難易度を下げて開放弦を使用するパターンを書いてあります。
E7/G#は4小節目のD7/F#と同じタイプのボイシング(音の積み上げ方)で、同コードを2フレット上げただけです。押弦が困難な場合は人差し指を離して4弦を解放とすると少し簡単になります。
ダイヤグラムも参照してください。
それでは全体を通して確認してみましょう。
①まずはタブ譜を参考に、各コードの押さえ方を確認します。
②指の運びが難しいと思われる部分を取り出して、繰り返し(ゆっくり)練習します。
「どの指がどう動く」のか意識しながら練習すると良いです。
③全体を通して響きを感じならが練習します。
ビデオで確認してみましょう。1回目が通常の押弦、2・3回目が転回形を使った押弦です。最後尾にG→B7/F#→Em→E7/G#の押弦についての解説があります。
次回はD Majorのコード進行にチャレンジしてみます。
[参考]
演奏例最後のGM7/Bの押さえ方
Comments